FairPrice Group Supply Chainの完全子会社であるGrocery Logistics of Singapore(GLS)社は、シンガポール最大のスーパーマーケットチェーンであるNTUC FairPrice社向けに日用消費財(FMCG)の保管と配送を行っています。
2018年3月にNTUC FairPrice社がeコマースプラットフォームであるFairPrice Onを一新した際、GLS社は迅速なオンラインサービスへの需要に応える手段として、AutoStoreの自動倉庫システムを導入しました。この自動化への投資は効果を発揮し、GLS社はピッキング効率を大幅に向上させました。これによりFairPrice Onウェブサイトとモバイルアプリは成功を収め、現在も成長を続けています。
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GLS社の倉庫自動化計画は、シンガポールが「産業変革マップ(ITM)」を発表した2016年に始まりました。このロードマップには、セクターの変革を支援するための主要な戦略が盛り込まれており、生産性の向上を目的とした革新と新技術の導入に重きが置かれています。
GLS社はマップに示された戦略を採用し、新しい技術の導入を決めました。前CEOのSeah Kian Peng氏は「当社ではeコマース業界の絶え間ない変化に適応しながら、生産性とお客様サービスを向上させるため、技術の革新と活用を続けています。」と語っています。
また、新型コロナのパンデミック初期に特定の製品への需要が急増したため、GLS社はコロナ禍のなかで生産能力を増強する必要がありました。シンガポール政府はこうした状況下で、サプライチェーン業界の改善を打ち出しました。
Kian Peng氏は、サプライチェーン業界全体の変化により、シンガポールがアジアにおける商取引の拠点として台頭することを期待しています。
13,000以上の製品を保管し、1日あたり3,000件のオーダーを処理できるGLS社の自動倉庫システムは、FairPrice Onを飛躍的に成長させました。現在では登録者は40万人以上となり、ほとんどのユーザーがモバイルアプリを使って注文しています。
GLS社のシンガポール国内の大規模倉庫における、AutoStoreシステムの概要は以下のとおりです。
AutoStoreは、シンガポールとその周辺地域に住む人々の経済利益のためにサポートしてきました。
Tharman Shanmugarathnam副首相は、新しいAutoStoreシステムの公式発表時に次のように述べています。「GLS社の歩みは、発展を続けるシンガポールのようです。技術革新を受け入れ、メリットを最大限に享受することが大切です。また、技術革新が雇用にどのような影響を与え、私たちはどのように変化に適応するべきか、考え続けなくてはいけません。」
また、Halimah Yacob大統領は、「オートメーションにより、GLS社はより迅速に製品を追跡できるようになり、プロセスを合理化できました。また、問題が発生する前に、それを予期できるようになりました。」と述べています。
Halimah Yacob大統領は、食料のほとんどを輸入に頼っているシンガポールにとって、こうした効率化が重要だと指摘しています。「シンガポールは食料品の90%以上を170か国から輸入しています。必要不可欠な食品と食材のサプライチェーンの成長を促進させることはとても重要です。これは国家の安全保障に関わる問題です。」
経済面のメリットとは別に、倉庫自動化システムによりGLS社の業務効率は4倍に向上しています。また、労働力を最大限に活用でき、臨機応変に対応可能なシステムは将来の成長に合わせて容易に拡張できます。
スーパーマーケットのFairPriceでは、倉庫自動化により、プロセスが最適化され、製品の追跡が容易になりました。
AutoStore™は様々な倉庫に対応可能です。