日本の釣り具メーカーである株式会社ハヤブサは、日本最大規模のAutoStoreシステムを導入しています。このオートメーションシステムにより、保管の問題が解決され、倉庫のピッキング速度は3倍になりました。
株式会社ハヤブサは、1959年に、現社長の歯朶由美氏の父親、田尻隼人氏によって設立された日本の釣り具メーカーです。
同社は、釣針、釣具、ルアー、おもり、釣り具全般を製造しており、特にサビキ釣具で知られています。イワシやサバを釣るためのこの仕掛けは、従業員が手作業で作っており、その作業は非常に繊細です。
同社は従業員数が約1,000人で、中国、ベトナム、ミャンマーに工場があります。
現在本社には、日本で最も大規模なAutoStoreシステムが導入されています。倉庫自動化システムが、このメーカーに最適な理由をご紹介します。
同社にとって最先端の倉庫自動化システムの採用は当然の選択でした。その理由には、大量の在庫を抱えていたこと、出荷がボトルネックになっていたこと、特定のニーズに対応するカスタムメイドのピッキングプラットフォームが必要だったことなどが挙げられます。
釣り針部門のマネージングディレクターである歯朶哲也氏は次のように述べています。「当社では、2万点以上の登録品目を在庫として保有しており、1日に約900件の注文を受けて出荷しています。特に売れ行きの良い商品は5,000点ほどあります。」
出荷のボトルネックが課題で、お客様への出荷に影響が出ていました。季節によりオーダー数が変動しますが、特に繁忙期に問題が生じていました。日によっては最大3,000点もの出荷が必要となることもあり、遅延が発生することもありました。
歯朶氏は次のように振り返っています。「従前のシステムより占有スペースが小さく、当社の非常に複雑な保管・回収ニーズに対応できる自動化システムを必要としていました。また、高さの異なる商品のために2つのピッキングプラットフォームも必要でした。AutoStoreはそれを見事に実現してくれました。」
以前は注文ごとに3〜4人で作業しており、複数の倉庫から商品を取り寄せるシステムは手間がかかっていました。商品は個別にピッキングされ、後の段階で組み立てと検査が行われ、最後に梱包されて出荷されていました。
この方法では効率が悪かったため、別の選択肢を検討し始めました。「2018年6月、当社はまず自動倉庫のアップグレードを検討しました。その1年後、オカムラ社の協力を得て、AutoStoreシステムの導入を決定しました。」
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同社のAutoStoreシステムは現在、日本で最大規模です。
メイン倉庫には76台のロボットが導入され、22,933個のビンが収容されており、グリッドの広さは1,860m²に及んでいます。保管・取り出し用のポートは11台あります。
歯朶氏は次のように述べています。「当社では非常に高い保管・取り出し能力を求めているので、ピッキングプラットフォームの高さを、あるエリアではビン4個分、別のエリアではビン14個分にして、AutoStoreグリッドのエリアを拡大しました。これにより、最下段にある製品の取り出しに時間がかかる問題を解決できました。」
レイアウトのカスタマイズにより、従業員の頭上にビンを4段重ねで収納できるようになりました。注文頻度の高い製品の6割はここに収納されているので、製品を取り出すために深くまで探る必要はありません。
以前の自動倉庫は1階と2階の間に階段があり、大きなスペースを必要としたため、すべての製品を収納することができませんでした。そのため、平置きの倉庫での作業が必要となり、コストがかさみ、ピッキング速度も著しく低下していました。
AutoStoreを導入したことで、ワンフロアにすべての製品を収容できるようになりました。
株式会社ハヤブサは、AutoStoreシステムを導入したことで、以下のようなメリットを得ることができました。
チームは当初、保管場所の問題やピッキング速度に関する懸念を解決できるかどうかについて懐疑的でした。歯朶氏は結論として次のように語っています。「懸念はありましたが、実際、AutoStoreシステムのレイアウトは柔軟性があり、当社の求めるものを正確に再現できました。AutoStoreは当社のニーズを満たし、運用開始してからも何の問題もなく稼働できました。」
「AutoStoreの圧倒的な保管容量のおかげで、借りていた倉庫の数を減らすことができ、コストを大幅に削減できました。」
AutoStore™は様々な倉庫に対応可能です。