昼夜を問わず操業している大規模eコマース業者は、効率の低下、人件費や不動産コストの上昇、メンテナンス費用の増加などの困難に直面しています。このような課題を解決するのが、AutoStoreのR5 ProとR5+ Proです。今日のオンライン市場で生き残りをかけて奮闘しているeコマース業者に、R5 ProとR5+ Proがもたらすさまざまなメリットについて解説します。
近年、eコマースの取引量の増加やオートメーションの進展により、小売業者は大量の在庫を集中管理することが可能になりました。こうした企業にとって、AutoStoreのキューブストレージの密度と高い処理能力の組み合わせは、買い物客が必要なものをいつでも必要なときに購入できるブランドになるための大きな力となります。しかし、日々複数のシフトを確実に運用し、顧客の期待に応えるためには、やはりツールが必要です。
R5 Proは、これらの小売業者が競争力を維持するために必要な生産性を向上させるツールです。
昨今の消費者の85%は、商品が届くのが遅ければ購入先を変更してしまうといいます。AutoStoreのRed Lineに新たに加わったこのシステムは、20年以上にわたって業界に貢献してきた信頼性の高い技術をベースにしており、今日の消費者の「いつでも必要な時に」というニーズへの対応にせまられている大規模小売業者向けに構築されています。
ここからは、R5 Proのメリットについて詳しく見ていきましょう。
R5 Proの最も大きな改良点は、急速充電機能の導入です。各ロボットの充電速度が向上して、1台あたりの処理能力が上がりました。これにより、ロボット台数を最大15%削減でき、走行経路が最適化され、システム全体の生産性が高まり、総所有コストを削減できます。
R5 Proの最も大きなメリットの1つが、充電器1台で10台のロボットへの充電が可能なため、充電器の数を最大86%削減できることです。充電器の数が減ることで、グリッド周辺にスペースができ、ビンを増やしてより多くのSKUに対応できるようにすることで、保管密度を向上させることができます。 また、コスト高の電気インフラの小規模化にもつながります。
R5 Proの充電器通信システムは、安全性と効率性において飛躍的な進歩を遂げており、温度、バッテリー充電量、消費電流などを監視するセンサーが備わっています。ロボットは赤外線ライトを通して充電器と直接通信し、ファームウェアのアップグレードや動的な充電状況の把握ができます。充電器は通信が確立された時のみ電源が入る仕組みで、全体的に安全性が高まっています。
AutoStoreは、R5の堅牢性と信頼性を維持したうえで、設計の改良をいくつか行いました。ロボット上部のボタンの配置を変更したことで、充電器のそばや壁際にあるロボットを操作しやすくなりました。
ヨーロッパのファッション小売企業Boozt社では、すでにその効果が実感されています。同社は、スウェーデンの拠点の大規模なAutoStoreシステムにR5 Proロボットを導入し、100万個のビンと300台のポートを運用しています。現在この新しいロボットは、Boozt社が従来利用していたR5ロボットと比べて、1日あたりの稼働率を50%伸ばし、期待どおりの結果を出しています。
Boozt社のCTOであるTobias Sjölin氏は、次のように語っています。
{{quote}}
ロボットは、高い処理能力を達成するための重要な要素の1つです。AutoStoreグリッドレイアウト、システムメンテナンス、およびサポートツールは、成功のための鍵です。当社がBin ResQ RobotやFlexible Grid Cellなどのイノベーションをリリースしたのは、そのためです。これらの製品はすべて、R5 Proと組み合わせることで、システムの稼働時間を延ばし、ロボットと充電器の数を減らして保管スペースを確保することができます。それによって、大規模なシステムの総所有コストを削減しました。
充電時間の短縮、バッテリー寿命の延長、必要な充電器の台数削減といった要素のすべてが、より効率的で、コスト効果が高く、省スペースな自動化ソリューションにつながります。12時間から16時間、もしくはそれ以上操業する大規模なeコマース事業者の競争力強化に不可欠な、高パフォーマンス・高スペース効率・低運営コストを実現できます。
既存のシステムをアップグレードする計画でも、新しい自動化の取り組みに着手する計画でも、大規模で処理能力の高い操業を実現するためには、AutoStoreのR5 ProおよびR5 Pro+ロボットの導入が最優力候補となるはずです。
「結局のところ、重要なのは総所有コストなのですが、このようなコスト削減の積み重ねが時間の経過とともに加算され、競争力の維持につながります。」